第12回 お座敷ファッション諸説

掲載日2014/12/19
著者かねしろさく
イラスト林 加奈子
 そろそろ忘年会シーズン、お座敷のお店で食事をする機会が多くなってきますね。
 私も社会人になり仕事上の飲み会に参加することもあるのだけど、そこで悩むのはファッションだ。お酒の席といえど仕事の延長、きちんと、なおかつ楽に、そしてできればきれいに見える服装とはいかなるものか。
 長いこと正座に関するエッセイを書いている身としては、お座敷でのふるまいはそつなくこなしたいものである。そういうわけで今回は、忘年会におけるOKファッション、NGファッションを考えていきたい。同じく服装に悩んでいた方もぜひ参考にしてみてください。
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 お座敷席での服装を考えるにあたり、重要なのはボトムスに何を選ぶかだ。やはりタイトなものはパンツ、スカートともに厳しいかも……。
 昨年から流行が続くタイトスカートは、正座で過ごすお座敷には向いていない。ぴったりと身体に沿うデザインでは足を崩しにくいし、足が圧迫され痺れやすくなるからだ。
 急な飲み会など、やむを得ない場合は、大判のハンカチを膝に敷いたりするなど、崩した足があらわにならない配慮を。
torisuwa_12_s3  パンツスタイルもぴったりしたスキニータイプでは座るのもひと苦労。画像のように身体にきつくフィットするデザインが特徴のスキニーパンツは、足がすっきりと細く長く見えるのが利点だけど、お座敷では動きにくいので向いていないだろう。タイトスカート同様に足を圧迫してしまうので痺れやすい。
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 同じゆるめのシルエットのボトムスでも、パンツスタイルより、足のラインが隠れるスカートのほうが過ごしやすい。柔らかい素材のフレアスカートがよいのではないか。
 フレアタイプのスカートとしては、秋冬の流行アイテムにミモレ丈スカートがある。ふくらはぎまであるやや長めの丈がミモレ丈スカートの特徴だ。
 着こなしのポイントは上半身をコンパクトにまとめることだとか。トップスの裾をインしたほうがバランスが良い。往年の映画女優みたいなレトロで上品なシルエットが魅力的。
 トップスの裾をボトムスに入れるスタイルが最近の流行である。だけど、私は正直なところお腹が気になります。ビールが大好きなもので、恥ずかしながら……。とくにお食事の席では余計気になっちゃいますね。

 そこでおすすめなのはワンピース。Aラインになったワンピースは身体の線を拾いすぎず、どんな場面でも楽に着ることができるはず。
 Aラインとはその名の通り、アルファベットのAのように上は細く下へ行くほど広がっていくシルエットのことである。Aラインのワンピースは肩から裾にかけて広がり、ウエスト部分を絞っていない三角形のものをさす。
 Aのラインでボディーラインの起伏を隠す代わりに、七分丈の袖から手首を見せたり、鎖骨が綺麗に見える襟の開きのものを選ぶと華奢に見えます。
 頻発に立ったり座ったりするお座敷での飲み会でもお腹が苦しくならない。オフィスカジュアルなものを選べば、きちんと感と華やかさを両立できる。コーディネートに悩まずに済むのもありがたい。
 とくに、バイカラーだったり、上半身と下半身で異なる素材を使っていたり、一見ワンピースに見えない「ドッキングワンピース」がおすすめです。

 と、いうわけで、私の忘年会スタイルはワンピースに決めちゃいました。今年は本当に忙しかったので、存分に年忘れの酒を飲みたいものです。
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 ところでワンピースには、その楽チンさゆえに「ワンピースばっかり着ていると太る」という恐ろしい俗説があることを忘れてはならない。……せめて家で飲むビールくらいは糖質とプリン体オフのやつに変えようかな。