第1回 正座の何がいいのか?

掲載日2013/11/17
著者あすら
canseiza_1_s8  ごはん。テレビ。仕事。私は1日に、長いこと正座をしている。好きでしている、というよりも、気付くと正座をしていることの方が多い。
 そんな私も、前まで正座は滅多にしなかった。足が短くなる。足がしびれる。座高が高くなる・・・。考え付くのは悪いことばかりで、正座をしても褒められる機会は滅多になかった。「正座をすると足が短くなるわよ」近所のおばさんにそういわれたこともある。でも、体が成長しきった今更、足が短くなり始めることはありえない。
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 そもそも、現代社会で“正座”をする機会なんて、ほとんどない。昔の日本人にとっては、当たり前だった座り方が、今では“料亭でお座敷に案内されるとき”くらいである。自分の家でご飯を食べているとき。電車で通勤しているとき。会社でデスクワークしているとき。恋人とおしゃれなレストランでご飯を食べているとき。何時をとっても、座るといえば椅子に座る格好だ。
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 そんな現代社会の“正座のない世界”に生きていた私が、正座と仲良くなったのは、ほんの2年前のことだ。きっかけは、OL生活をやめたこと。そして、着物のレンタル屋で働き始めたことだ。
 新しい勤務先では、“座る=正座の世界”が広がっている。ご飯を食べる時も、休憩中も、接客中も、仕事中も。そうこうしているうちに、正座の魅力に取りつかれてしまった自分がいる。
 正座の何がいいのか?
 まず、正座をしていると、背筋がしゃんと伸びて気持ちがいい。そして、足のしびれも慣れてくるし、そんなに苦じゃない。何より、「自分は日本人なんだな」と実感できる。
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 以前、正座を始めるまでは、床に座るときはお姉さん座り(横座り)をしていた。ところが、お姉さん座りは体の軸が曲がっている気がするし、きっとそれは事実そうなっている。足をまっすぐに伸ばして座ることもあったが、それはすぐにお尻が痛くなるし、作業には向いていないと感じた。ところがどうだろう。正座。昔の日本人は、案外素晴らしい座り方を発明したのかもしれない。正座は、他の姿勢より作業に集中できる。例えばきれいな字を書くときも、正座をしているほうが圧倒的にいい。
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 結局、私は店だけでなく、実家に戻っても正座をしてしまうようになった。「え?うそでしょ。」と思う人は、一度やってみるといい。一旦、正座の魅力にとりつかれると、あとが大変。そのうち、私のように、ファミレスでも正座をしてしまうようになるかもしれない。
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 正座は、それだけ体にハマる座り方なのだ。

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