法事にて・・・

掲載日2007/09/19
投稿者匿名希望(33才女性)
私は毎年、夏になると思い出します。中学生になって初めての法事での出来事を。もちろん幼い頃にも法事には連れていかれていましたが、親に抱っこされて座っていたり、親と一緒にお線香をあげたりしていたので、どちらかと言うと他人事のような気軽な気持ちで出席していました。しかしさすがに中学生にもなると、制服で出席するということもあって、一人前の大人として恥ずかしくない姿を親戚に見せなくてはと、何かの発表会のような意気込みで私なりに慶弔マナー本などを読んで勉強し、お焼香の仕方などもバッチリのはずでした。ところが、いざ法事が始まり、順番にお焼香をする頃になると、私の足は慣れない正座ですっかり感覚がなくなっていました。それでも格好をつけて平静を装い立ち上がると、あまりの激しい痺れに、気が動転し、お焼香をする人が座るための地味な座布団ではなく、中央にあるお坊さん用の派手なフカフカの座布団に座り込んでしまいました。しかし私はその事にはまったく気付く余裕もなく、とにかく必死に痺れをこらえつつ覚えたマニュアル通りのお焼香を完璧にこなし、自分の席に戻りました。私は完璧にやりきった達成感を感じていましたが、法事の帰り道で親戚達が口々に『お坊さんの座布団に座ってお焼香するなんて、おまえは大したもんだ』と笑われ、やっと自分の失態に気付いたのでした。私は気取っていたこともあり、顔から火が出るほど恥ずかしい気持ちでいっぱいになりました。その後、私が真っ先に読んだマニュアル本は、『正しい正座の仕方』でした。

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