[248]第6回 寒い冬に正座がおススメなワケ


タイトル:第6回 寒い冬に正座がおススメなワケ
掲載日:2022/02/27

シリーズ名:まさかの正座で快適計画
シリーズ番号:6

著者:Lisa Kawakami
イラスト:鬼倉 みのり

本文

当作品を発行所から承諾を得ずに、無断で複写、複製することは禁止します。

まさかの正座で快適計画

第6回 寒い冬に正座がおススメなワケ

 12月に入りだんだんと寒さが厳しくなり、一気に本格的な冬に片足を突っ込んだかのように実感する人は少なくないのではないだろうか。
 私は比較的温暖と言われる瀬戸内に居を構えているが、気温が10度を超えない日はだんだんと珍しく無くなってきた。
 とはいえ、まだまだ冬の入り口に過ぎず、これから寒さはより一層厳しくなる。
 冬は、夏とは違って服を重ねれば防寒できるし、夏に味わうような夏バテが起こるなんてこともなく、夏に比べれば過ごしやすい。
 しかしながら、身体は正直なもので、やはり冬場の寝起きに、布団から出たくなくなるという経験は、恐らく多くの方がされていると思う。
 また、済ませなければならない用事があるのに、一度コタツに足を入れてしまうと、あっという間に1時間なんて経験をされた方は少なくないだろう。
 それに限らず冬は、寒さで身体の動きが、鈍くなりがちで、一度動きを止めると再び動き出すのに、一番勇気を有する季節ではなかろうか。
 今回は、そんな冬にお役立ちの座り方をご紹介したい。
 冬の寒さで鈍りがちなあなたの身体を、比較的スムーズに動かしてくれる座り方は、意外と思われるかもしれないが正座である。
 なぜ冬の寒さで鈍りがちな身体を、正座でスムーズに動かせるようになるのか。
 正座は、交感神経を優位にさせることができるからだ。
 最近、ダイエットやストレッチや姿勢矯正などでも注目を集める正座であるが、その他にも交感神経を優位にさせる為、集中力を要する作業をする際に適した座り方と言われている。
 正座をすると、下半身への血流が悪くなり、脳への血流が良くなる。その為、脳が活性化された状態になり、緊張状態を作り出すことができると言われている。
 もともと正座は、相手に対して攻撃の意思を示していないと伝える意味を持つ一方で、何時その相手から不意を突かれても対応できる状態にしておく座り方であるため、集中力を発揮する場において有効な座り方と言われている。
 一方で、筋肉を使わない後ろにもたれたような座り方は、副交感神経を優位にする。
 副交感神経が優位な状態は、身体をリラックスさせるため、身体にとっては欠かせない状態ではあるが、集中力を要する時や、目の前にやらなければならない事がある状況においては、是非とも遠慮させていただきたい状態である。
 逆に、正座のような交感神経を優位にさせる座り方を眠る前にすると、気持ちが昂り、眠りどころの話ではなくなる為、そのような状況において、正座は適していないと言える。
 それぞれの座り方には、それぞれ適した状況がある。
 目の前にやる事があり、先延ばしにしてしまわない為にも、用事が済むまでは正座を活用して、全て済んだらリラックスできる座り方を活用してと、うまく使い分けながら、寒い冬を規則正しく健康に、過ごされてはいかがだろうか。

あわせて読みたい