[234]第5回 なんと意外な活用法が!便利な正座のすすめ


発行日:2022/08/07
タイトル:第5回 なんと意外な活用法が!便利な正座のすすめ
シリーズ名:まさかの正座で快適計画
シリーズ番号:5

分類:電子書籍
販売形式:ダウンロード販売
ファイル形式:pdf
販売価格:100円

著者:Lisa Kawakami
イラスト:鬼倉 みのり

販売サイト
https://seiza.booth.pm/items/4064129

本文

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まさかの正座で快適計画

第5回 なんと意外な活用法が!便利な正座のすすめ

 正座というと行儀良くすべき時と場所において求められる座り方のような印象を持たれがちであるが、実は便利な座り方でもある。
 今回は正座をいかに便利に活用するかというお話ができればと思う。
 まさか足が痺れて辛いだけの正座が、病気や外傷で生じた炎症から自分を守ってくれるなんて。
 これは私自身の経験から見出した正座の活用法であり、これまでの正座に対して抱いていた印象を覆してくれそうな話である。
 肛門疾患等お尻から股間にかけてなにかしらの炎症がある場合、座る際に患部を地面に接触させないために円座と呼ばれるドーナツ型のクッションを使用する。


 しかし、円座は座布団同様コンパクトとはいえず、持ち運ぶにも場所を取る上に目立ってしまう。そのため周りの目がどうしても気になってしまう。
「あんた、痔なんだ。若いのに大変だね。」
 中にはこんな風なデリカシーに欠けた発言をする人もいる。
 私自身別の理由で円座を使っていた時に利用したタクシーの運転手から大きな声で言われた言葉だが、その時はなんとも恥ずかしい思いをしたものだ。
 言った本人には悪気はないのかもしれないが、言われた方からしたらたまったものじゃない。
 こういう状況から自分を守りたい人、また炎症がある程度落ち着き、わざわざ円座を持って出かけるのが億劫になるちょっとした外出時に、是非正座を活用していただきたい。
 しかし、活用するといってもどうやって活用したらいいものか。
 通常肛門周辺に炎症がある場合、椅子に直接座るとなると、片方のお尻を浮かせて、もう片方に全体重を預けて患部を地面に接触させない体制をとるのだが、地べたや両サイドにお尻を放り出せるスペースがない場合だとこれが出来ない。
 そういう状況こそ、正座という座り方の出番だ。
 正座は両膝を折り曲げて、両足に身体を預ける座り方であるが、その際踵から爪先を股間部に触れないように座ると、患部は地面にも自身の踵から爪先にも接する事なく安全な状態を保つ事ができる。


 そして、つま先を立てる事で立ち上がりも楽に行えるため、立ち上がりの際に力む事で患部に負担をかけるという事も防げるので一石二鳥なのだ。
 どうしても身体が万全ではない状態のときには、心身共にかかる負担は少なくしたいものだ。
 ちょっとした外出での持ち運びの不便さや周囲からの心無い言葉から自分自身を守るためにも、是非正座を取り入れてみていただきたい。
 炎症を起こした患部もあなた自身も守ってくれるだろう。

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